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映画大好きeikoの気まぐれおすすめ映画です!

by eigakyo

「グッドシェパード」(原題:GOOD SHEPHERD)

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「真理はあなた方を自由にするでしょう」
ヨハネ8章32節

CIAのロビーの壁には、
この聖書の一節が書かれています。

これはアメリカの「真理 」を握る、
巨大な諜報機関の誕生を描いた映画。

当初フランシス フォード コッポラが監督する予定だったこの作品が描くのは、
かの超大作「ゴッドファーザー」のマフィアを“影”とするなら、
その表舞台を取り仕切る“光”となる世界。

アメリカを支配するエスタブリッシュメント。

表裏一体のこの二つの勢力なくしては、アメリカという国の近代史は語れないのです。

それを“ゴッドファーザー”を演じたロバート デ ニーロが監督として撮り上げ、
コッポラが製作総指揮でバックに構えた、まさに、
“CIA版ゴッドファーザー”といってもいいような、見応え十分の一大叙述史です。


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CIA
Central Intelligence Agency
(中央情報局)は、言わずと知れたアメリカのスパイ機関。

主人公は、
CIA諜報員エドワード(マット デイモン)。
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イエール大学の学生であるエドワードは、最上級生になり校内のあるクラブに勧誘されます。

それが “スカル&ボーンズ”。

イエールのエリート集団から成る友愛会です。

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「ダヴィンチコード」辺りから、今や秘密結社やフリーメイソンはすっかり有名になりましたね。

この“スカル&ボーンズ”も、実在する秘密結社で、ブッシュ元大統領親子もこのメンバーであることは有名です。

彼らは潤沢な資金とコネクションを武器に、アメリカ社会の権力の中枢にメンバー達を送り込んで決定権を掌握し、世界をコントロールしているのです。

その理念は、
国家と個人の調和を目指し、
アメリカを導くこと。 

この類いの組織の理念は大体、
「New World Order」
ですよね。

タイトル「グッドシェパード」は、
聖書の中に出てくる「良き羊飼い」。

彼らこそが神に代わり、いや、神の如くにアメリカを、世界を導くに相応しい集団であるということなのですね。

「CIA」に“the”を付けないのは、
神「GOD」に“the”を付けないのと同じ。
だそうです。
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さて、そのように権力への切符を携えエドワードは、やがてある大物からスカウトされます。

それはデ ニーロ演じるサリヴァン将軍(実在の第二次大戦の英雄ドノヴァン将軍)。

彼こそが、後の「CIA」の前身である「OSS」の創始者。
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OSS
Office of Strategic Services
(戦略事務局)は、第二次大戦下での諜報機関。

余談ですが、インディジョーンズもOSSに所属していたことがシリーズ4作目で明らかになりましたよね!(「クリスタルスカルの王国」より)
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大戦下で力をつけたOSS→CIAは、
次なる脅威、カストロ政権打倒のため、キューバ侵攻を強行します。

ピッグス湾、
そして「キューバ危機」です。
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(詳しくは映画「13デイズ」をご覧下さい)

しかしCIAと軍部の強行作戦は大失敗。

ケネディは世界に向けて潔く大統領責任
を取りましたが、事実を知ってCIAに激怒。
CIAを解体すると宣言し、長官(フィリップ アレン(ウィリアム ハート)実在のアレン ダレス)を更迭します。
(その辺りから2年後のケネディ暗殺に繋がっていきます。
詳しくは映画「JFK」をご覧ください。)
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その歴史的事実を背景に、
映画ではキューバ作戦を任された諜報員エドワードの物語が展開されます。

作戦の失敗と共に、エドワードの元に何者からか謎のテープと写真が送られてきます。

作戦の失敗に大きく関わるものであることを察知したエドワード。

写真の解析と共に真相に向かって映画は進んで行きます。

あろうことか作戦の内容を漏らしていたのはエドワードの身近な人物。

今度は失敗の後始末をしなければならないエドワードは、自分とその人物を守るため、決断を迫られるのです。
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この映画では、アイヴィーリーグのエリートであるエドワードがアメリカの中枢機関であるCIAやFBIからリクルートされていく過程を通して、時代を陰で動かす力の存在を描いています。

家族と仕事という葛藤も描きながら、彼は結局すべてを犠牲にしてCIAの設立に身を捧げるのです。

そんな彼のささやかな趣味は
「ボトルシップ」。
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緻密に組み立てた“船”を、ボトルという狭い世界の中で引き起こす。

「閉ざされた秩序」

秩序をコントロールし、調和を保つ。

それがエドワードの、
“グッドシェパード”の役割。

このボトルシップはまさに映画全体を象徴しているのです。

神と奢って行使するその「真理」は、果たして彼らを、世界を自由にするのでしょうか。

ロビーに掲げた聖句は、
彼らが自らに宛てた、痛烈な皮肉なのかもしれません。
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【スパイのせかい!】

この映画の見所は、
ジェームズ ボンドみたいな華々しいものではない、淡々とした職務としてのスパイ活動が描かれているところです。

絶対的な秘密主義の世界ゆえ、
直接的な言動を避け、様々な暗号や、幾重にも及ぶ秘守工程、暗喩的行為を用いて物事が進んでいくのです。

1ドル札一枚で物事を伝えたり(フリーメイソンの象徴ですね)、
靴紐を結ぶ動作で計画の実行を伝えたりと、実際にそんなスパイゲームみたいなことが行われているんですね。
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スパイの実態を分かりやすく説明しますと^o^、

「工作本部」
作戦の中枢部。
表には出ずに、対策室みたいなとこで現場のスパイたちを駒のように動かしています。

「工作担当官」(ケースオフィサー)が007でいうならMでしょうか。
まあ、現場監督ですね。
任務遂行のため、エージェントを選出し、実行を取り仕切ります。
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「工作員」(エージェント)がジェームズ ボンド。
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ボーンシリーズのボーンなんかもそうですね。
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都合良く使われて、都合が悪くなれば切られてしまいます。
殺しを請け負うような者から、普段は普通の生活をしている家庭の主婦のようなエージェントもいます。

ケースオフィサーからの要請が下ると、単純な任務を、全体像も分からないままこなすだけ。

そのようにして全体像の秘密は保たれ、必要以上の機密漏洩を防いでいるわけなのです。
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【豪華なキャスト!】


当初デ ニーロは、エドワード役をデュカプリオにオファーしていましたが、
都合がつかなくてデイモンになりました。

エドワードの妻役はアンジェリーナ ジョリー。
しかしまったく存在感がありません!
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これはアンジーが悪いのではなく、これが「ゴッドファーザー」同様、男の世界の映画だからなのです。
(でも「アレキサンダー」の母親役は良かったですよね)

男の“秘密と秩序”の世界には、妻や子供が入り込む余地はないのです。

アンジーがいくら一生懸命に女の苦悩を演じても、コッポラ系デニーロ組では、
アル パチーノの妻役ダイアン キートンの如く精彩がなくなってしまいました。
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ロバート デ ニーロは、監督作としては「ブロンクス物語」1993'に次ぐ2作目です。
最近のニュースによると、「グッドシェパード」のTVドラマ化にも意欲的だそうで。
この作品への思い入れが伺えます。
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映画の中で、CIAが癒着するマフィアの大物ジョゼフ パルミ(実在のカルロス マルセロかサム ジアンカーナと思われます。と思ってウィキで確認したらジアンカーナでした!)には旧友のジョー ペシ!
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(写真は「カジノ」より)
余談ですが、今作でカストロの始末をCIAに依頼されるジアンカーナ役のジョー ペシは、映画「JFK」では、その流れを組むケネディ暗殺の下部組織の一部の現地工作員デビッド フェリー役を演ってます。

他にもウィリアムハート、アレック ボールドウィン、ジェームズ ガンボン等、が重要な役どころを演じています。
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この映画には、御本家CIAが唯一公式にコメントを出しているということも話題性のひとつ。
かなりまじめにリアルな映画なのです。

じっくりと重厚な映画に浸りたいなと思ったら、まさにふさわしい作品です!
by eigakyo | 2013-12-24 18:58